Win5の期待値2011年4月26日、ついにWin5が始まりました。Win5というのはJRAが販売する5重賞単勝式の新馬券です。JRAによって5つのレースが指定され、その全てのレースで勝つ馬を予想するという仕組み。毎週日曜日に販売されます。 一口は100円で、最高配当額は2億円となっています。ロト6の4億円やtotoBIGの6億円、チャリロトの12億円には負けますが、それでも競馬で億単位の配当がもらえるというのは非常に魅力的で、開始前から結構な評判になっていました。 ということで、私もそれなりに注目していたのですが、初回の売上は7億円ちょっとで、配当が80万円ちょっとという、まずまずの出足でした。チャリロトなんかでは百万単位の売上しかありませんので、さすがは競馬といったところです。 で、気になるのはやはり期待値。チャリロトの期待値、宝くじなどの期待値のページに詳しく書いていますが、ギャンブルは期待値がすべてです。最高賞金が何億円だろうと、期待値が低ければお話になりません。なので、何はともあれWin5の期待値を計算してみました。 JRAのHPに書いてある情報を元に、Win5の配当金を計算する式を求めると以下のようになります。 (キャリー金額 + 販売金額×0.738)/ 的中数 + 10 初回を例にとると、キャリー金額は0で、販売金額が7億2793万1700円、的中数が663口なので、727,931,700 × 0.738 / 663 + 10 = 810,286.91 ... 実際の配当金は10円単位に切り捨てられて81万280円となります。 今回は関係ありませんでしたが、配当金の上限は2億円と決まっているので、正確には、 min((キャリー金額 + 販売金額×0.738)/ 的中数 + 10 , 2億円 ) が配当金額になります 期待値は、この金額に確率をかけてやれば求まります。ただし宝くじなどと違い、自分で買う目を選べますので、当選確率を単純に求めることは出来ません。人気馬ばかり買えば確率は高いでしょうし、人気薄をからめれば確率は下がるでしょう。当選確率は、単勝支持率か何かを使って推定する必要があります。 的中数は、販売口数に的中確率を掛けてやれば推定出来ますので、キャリーオーバーが無い場合の期待値は約73.8円ということになります。キャリーオーバーがある場合には、その金額を当選者で山分けすることになりますので、その分だけ期待値が上がるという仕組みです。これに2億円の上限を加味すれば期待値を求めることができます。 つまり、Win5の期待値は、売上とキャリーオーバー金額と的中確率の関数として表すことが出来るわけです。例として、売上が10億円で、キャリーオーバーが無い場合の期待値を示します。 横軸は的中確率で、1E-1というのは10のマイナス1乗という意味です。見て分かる通り、キャリーオーバーが無い場合の期待値は、計算通り約73.8円になっています。右端で急激に落ち込んでいるのは、上限の2億円に引っかかった影響です。 次にキャリーオーバーが10億円あった場合の期待値です。 同じような形のグラフですが、縦軸のレンジが違うことに注目して下さい。何と170円超の期待値になります。チャリロトなんかでは買い目を選ぶことが出来ませんので、的中確率×上限金額によって期待値が抑えられてしまいますが、Win5ではそれが無いのです。 ということで、Win5の期待値を計算した結果、これは非常に魅力的なくじであることが分かりました。当選金に税金がかかるという弱点はありますが、それを差し引いても他のくじよりもお得です。特にキャリーオーバーが発生した場合の期待値の高さは群を抜いています。競馬のことが少しは分からないと買えませんが、キャリーオーバーが発生した場合には間違いなく買いでしょう。 チャリロトのキャンセル回数が10回になって、楽しみがひとつ減ってしまったと思っていたのですが、Win5の登場によって新たな楽しみが出来ました。これからしばらく、日曜日は競馬をウォッチすることになりそうです。ま、簡単には当たらないでしょうけど... |
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