なたでぽぽ

Google 日本語入力

Google 日本語入力を試してみました。Google 日本語入力とは、Googleが開発中の日本語IMEです。これまで、IMEと言えばMicrosoftのやつしか使ったことがなく、最近はOffice 2007に付属のIME2007を特に不満なく使っていたのですが、あのGoogleが開発したと言う事で、もしかしたらもの凄く使い易いのかなーということで試してみた次第です。

Googleのツールらしくインストールはすごく簡単で、Google 日本語入力のサイトに行ってボタンを一つ押し、1,2分待ったらインストール終了です。インストール後に、Google 日本語入力を標準のIMEとして使うかと聞かれるので、ここは勢いで「はい」と答えておきました。

で、まずはカスタマイズです。

IMEについてはそれ程こだわりがないので、ほとんどデフォルト設定のままで構わないのですが、ひとつだけ譲れない点があります。それはIMEのオン・オフを変換・無変換キーで行いたい、という事です。

Windowsの設定に関するメモのページに書いたのですが、IME2007では割と簡単にこの設定が出来ます。これをやっておくと、いちいち右下のシステムトレイを見なくても入力モードが分かるため、日本語の入力が非常に便利になります。私の場合はぴたすちおを使って半角・全角キーを無効にしていますので、間違って日本語入力モードを切り替えてしまうといったことはまずありません。

ということで、この設定を行おうと思ってGoogle日本語入力のプロパティダイアログを開いたのですが、設定の仕方が分からず随分と苦労させられました。「一般」シートの中に「キー設定」というのがありますので、とりあえずここでカスタムを選択します。すると、その右の編集ボタンが押せるようになるので、ここを押してキー設定のダイアログを出します。で、下のほうにインポート・エクスポートというボタンがあるので、これを押してMS-IMEを選択してみました。上書きしますか、と聞かれるのですが、ここは迷わずOKを押します。するとどうやら、MicrosoftのIMEの設定がインポートされたようで、ずらずらと意味不明な記号が羅列されました。

モードという列には、ConversionとかCompositionとかSuggestionとか書いてあるので、MS-IMEでいうところの「入力/変換済み文字列なし」とか「入力文字のみ」に対応するのでしょう。入力キーの列には、Shift RightとかShift Enterとか書いてあるので、ここに設定したいキーを書けばいいようです。で、右端のコマンドという列に設定したいアクションを指定すればいいだろうというのは分かりました。

で、目的のIMEオンとIMEオフを探したのですが、どうもこれが見当たらない。一番惜しいのはToggleAlphanumericModeというやつなのですが、これはIMEをオフにするのではなくて、半角英数入力モードに切り替えてくれるだけのようです。

ということで一旦諦めかけたのですが、一応ネットで検索してみたところ20分程で答えが見つかりました。

IMEをオン/オフするキー - Google日本語入力ヘルプ

意外にもGoogle日本語入力のサイトの中に答えがあったのですね。ただしヘルプの本文ではなくて、掲示板の記事の中です。Googleに言わせれば、最初にヘルプフォーラムくらい目を通せよという話なのでしょうが、私からしたら、ちゃんとヘルプに書いておいて下さいよという話です。まあ、ヘルプも読んではないのですが…。

それで、その方法なのですが、ちょっとアブノーマルです。

まず、先程の設定ダイアログのインポート・エクスポートボタンから、現状のキー設定をエクスポートします。エクスポートされたファイルはテキストファイルなので、それを適当なテキストエディタで開いて、一番下に

DirectInput    Henkan    IMEOn
Precomposition  MuHenkan  IMEOff

という二行を追加してやります。そして、このファイルをインポートしてやれば設定完了です。めでたく変換・無変換キーでのIMEオン・オフが可能になりました。詳細は不明ですが、何か事情があってGUIから設定出来ないようにしているのでしょうね。

 

ということで、ここまでで結構疲れてしまったワケですが、せっかくインストールしたので、少しだけGoogle日本語入力の実力を見てみました。一番のウリは何といってもサジェスト機能でしょう。これは、分かりやすく言うと携帯の予測入力機能です。何文字か入力すると、あとは入力しそうな言葉をGoogleが勝手に予測してくれるという機能です。

とりあえず浮かんだ単語は、ブルネイダルサラーム。ぶ、る、ね、と一文字ずつ打っていったのですが、最後まで予測してくれませんでした…。では、バンダルスリブガワン。今度は出てきました「ばんだる」の四文字の時点で候補の中にバンダルスリブガワンが出てきましたので、スリブガワンの分だけ楽ができた計算です。これは便利ですね。では今後はスリランカ。これは「すりら」の三文字です。次はその首都のスリジャヤワルダナプラコッテ。おお、「すりじゃ」の三文字です。ヤワルダナプラコッテの部分が省略できてしまいました。

では次はウンウンセプチウム。うーん、これは無理でしたね。ウンウンオクチウムとウンウンウニウムは候補にあがっただけに残念です。では、ジニトロソペンタメチレンテトラミン。うーん、これもダメです。どうやら化学は苦手らしいですね。

では、「貴社の記者が汽車で帰社した」。これも最後まで予測は出来ませんでしたが、ちゃんと変換は合っていましたし、「きしゃのき」の段階で「貴社の記者」までは予測してくれました。では、「庭には二羽ニワトリがいる」。おお、これは「にわに」の三文字でした。なかなか優秀です。

 

ということで、まだベータ版のソフトにしては中々いい出来だと思いました。この調子で開発を続けてくれれば、いいものが出来ると思いますので、しばらく使ってみようかと思います。ちなみに、「ばーじょん」と入力して変換すると、IMEのバージョンが表示されるのですが、私が今日評価したバージョンは0.9.248.0です。