魔神の読み麻雀 魔神の読みを読みました。 著者は渋川難波さん、日本プロ麻雀協会に所属するプロの方です。 いわゆる麻雀の戦術書なのですが、私がこれまで読んできた麻雀本の中では、一番いい内容だったように思います。何だかんだでこれまで数十冊の麻雀本を読んできた私がいうことなので、それなりにアテになるかと思います。 本書の構成は、理論編、推理編、実戦編となっています。 まずは理論編で基礎的な内容を解説し、推理編でその知識を使いつつ読みに関する考え方を述べています。そして実戦編には、プロが対局中に何を考えているのかということが書かれています。 麻雀の戦術書では、記述が冗長だったり、逆に言葉足らずだったり、嘘ばっかり書かれていたりすることが多いのですが、その点この本はしっかりと書かれています。 モレなくムダなくという境地まではさすがに届きませんが、それでも精読に耐える作りになっています。中級者、上級者にとっては、ほとんどが既知の情報とは思いますが、よくまとまっているので一読の価値はあります。 また、ところどころにあるコラムがなかなかの出来でした。麻雀本のコラムというと、読むに耐えない自慢話や、まったく脈絡のない雑文が多いのですが、本書のコラムは興味を持って全部読むことが出来ました。特に小学生のくだりなんかは、ちょっと感動的ですらあります。 ということで、麻雀本をほとんど褒めることの無い私ですが、本書は珍しくおすすめします。麻雀の戦術についてあまり知らない人もそうでない人も、ぜひ一度目を通して見て下さい。 |
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