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睡眠時間と死亡率

2010/01/20

最近、何だかんだとやる事が多く、睡眠時間の少ない日々が続いています。睡眠不足の自覚はないのですが、気が付けば3,4時間くらいしか寝ていない事が多いです。

別に昼間に眠たいということも無いですし、もし眠たければ昼寝してしまえばいいだけの話ですので、特に困ったことは無いのですが、もしかして体に悪いんじゃないかと、ちょっと気になりました。

ということで、睡眠時間と死亡率の関係について勉強したのでまとめておきます。

参考にしたのは、「Lisa Gallicchio and Bindu Kalesan, Sleep duration and mortality: a systematic review and meta-analysis, Journal of Sleep Research, 18(2), 148-158, 2009.」という論文です。

この人達が何をやったのかと言いますと、過去に発表された睡眠時間と死亡率の関係についての論文を集めてその結果を集計した、という事です。いわゆるレビューというやつですね。

PubMedというデータベースがあるのですが、そこで適切なキーワードを入れて検索したところ、1370報の論文が見つかったそうです。その全てを見て、集計に使えそうな25報の論文をピックアップしました。

これらの論文は、全て睡眠時間と死亡率の関係について研究したものなのですが、もちろん著者によって集計法などはバラバラです。その辺を上手く処理し、睡眠時間が短かったり逆に長かったりした場合の死亡率を求めたとのことです。

まずは睡眠時間が短い場合。

使える論文は16報あったのですが、その中の13報は、睡眠時間が短いと死亡率が上がるという報告でした。

ここで、短いというのは大体7時間以下のことを言っています。比較対象は睡眠時間が普通の場合ですが、これは7時間から8時間くらいと定義している論文が大半です。

それで、睡眠時間が普通だった場合と短かった場合とで、死亡率の比を計算しているわけですが、結果は1.10倍とのことです。つまり、睡眠時間が短い人は、普通の人に比べて死亡率が1.10倍になるという結論です。ちなみに、95%の信頼区間は1.06〜1.15ですので、死亡率が上がることは間違いなさそうです。

次に睡眠時間が長い場合。

同様の計算を行ったところ、睡眠時間が長い人は、普通の人に比べて死亡率が1.23倍になるという結果がでました。95%信頼区間は1.17〜1.30です。

意外にも、睡眠時間が短いよりも、長い方が影響が大きいのですね。ちなみに、ここで言う長いというのは、8時間あるいは9時間以上のことです。

 

ということで、やはり睡眠不足は体に悪いという話になったわけですが、思ったよりも影響が小さいんだなあという印象です。この論文の著者たちも、その点は指摘しており、たばこなどの方が影響が大きいと書いています。

例えば、肥満は1.27倍[1]、たばこは1.78倍[2]、運動不足は1.49倍[3]だそうです。

嫌煙反対のところに書いているように、たばこが体に悪いという説には懐疑的ですが、肥満や運動不足については確かに体に悪そうだなと思います。

ちなみに、私は全部に当てはまります…。

 

[1] McGee, D. L., Ann. Epidemiol., 2005, 15, 87-97.
[2] Khaw, K. T. et al., PLoS Med., 2008, 5, e12.
[3] Nocon, M. et al., Eur. J Cardiovasc. Prev. Rehabil., 2008, 15, 239-246.