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少子化の原因

少子化は、今の日本にとって一番大事な問題です。というか、世界中で問題になっています。これは、逆に考えればチャンスとも言えます。つまり、日本が世界の先進国に先駆けて画期的な対策を行い少子化を克服すれば、国際社会で非常に有利な立場に立てるのです。

ということで、まずは少子化の原因について考えてみました。

価値観の多様化

やはり一番大きい原因は、価値観の多様化ということではないかと思います。

昔は、結婚して、子供を2,3人作って、家を買って、一家揃って楽しく暮らす、というのが標準的な幸せの形でした。ところが最近は、こういう考え方をしない人が増えています。

例えば、いわゆる独身貴族。結婚とか子育てとか、そういう面倒な事なんかしなくても、一人で気ままに暮らしていればいいじゃん、という人たちです。老後の事なんかを考えると多少のデメリットはありそうですが、これはこれで一つの価値観だという気もします。

それから、バリバリ仕事をやるタイプ。男性であれ女性であれ、本気で仕事をやっていたら、恋愛とか結婚とか、ましてや子育てとかやっている時間はなかなかありません。ちょっと寂しい気はしますが、これもこれで一つの生き方でしょう。

あとは、趣味に生きるタイプとか、もともと三次元の女性には興味がない人とか、自分が稼いだ金を他人に使われるのが嫌な人とか、色々といます。

確かに、昔に比べたら娯楽も多様化しており、別に結婚や子育てだけが人生の幸せという時代ではないのです。他にも楽しい事、やりがいのある事はたくさんあります。この辺りが、少子化の一番の原因なのではないかと思います。

経済的問題

次によく挙げられるのが、経済的な問題。

ワーキングプアとかニートとかフリーターとか派遣とか、最近は働き方も多様化しています。一昔前は年功序列の終身雇用で分かりやすかったのですが、最近の日本ではなかなか安定した職につけないのが現状です。

子育てというのは、10年20年の話なので、自分の収入が安定していなければ、確かに子供を作ろうかという気にはなかなかなれません。しかも、子育てにかかるお金は年々増えていっているという状況です。

経済的な問題だけを理由に出産を諦める人がどのくらいいるのかは不明ですが、子供を作る上での障害のひとつになっているのは確かでしょう。

子育ての負担

それから、子育ての負担が大きいというのも問題です。待機児童の問題というのがその典型ですが、政府によるサポート体制が整っているとは言えません。

昔はおじいちゃん、おばあちゃんと同居している人が大半でしたから、それでも何とかなったわけですが、最近では核家族が主流です。別にお母さんが働いていなくても、育児所、保育所が充実していなければ安心して子供を作ることはできません。

お父さんの仕事にもよりますが、最近ではそれほど自由な時間に家に帰れる仕事は少ないでしょうから、お母さんだけに負荷がかかり過ぎるという問題もあります。特に働きながら子育てしようとか、お父さんがいないけど子育てしようとかすると大変な負担を強いられることになります。

不妊

また、不妊の問題も依然としてあります。最近では技術も進歩してはいますが、子供を作りたくても作れない夫婦がいるというのも事実です。

まとめ

結局のところ、少子化というのは、上で述べたような要因が複雑に絡み合って起こっている現象です。世界中の先進国が悩んでいることからも分かるように、一朝一夕に解決できるようなものでは当然ありません。しかしながら、他の国も少子化が進んでいるから、日本もそれなりの対策でいいや、というようなものでもありません。今ならまだ何とかなります。今のうちに効果的な対策をとっておかないと、本当に手遅れになってしまいます。

 

参考:内閣府政策統括官(共生社会政策担当)少子化社会白書