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ベルクマンの法則

ベルクマンの法則とは、1847年にドイツの生物学者であるベルクマンが発見した法則で、「寒い地域の動物の方が体が大きい」というものです。

例として、熊を考えると分かりやすいと思います。北極にいるホッキョクグマはとても大きいですが、日本にいるツキノワグマや、東南アジアにいるマレーグマなどはそれほど大きくありません。

何故こういう事になっているかというと、それは体重と表面積の関係があるからです。寒い所で暮らす動物は体温を維持しないといけませんから、体の表面積は小さいほうがうれしいのです。逆に暑い地域に暮らす動物は、体温を逃してやる必要があるため、表面積が広い方が好ましいはずです。

体重というのは体の大きさの三乗に比例し、表面積は二乗に比例します。よって、体が大きい方が、体重あたりの表面積は小さくなるのです。そのため、寒い地域の動物は体が大きい方が都合がいいというわけです。

似たような法則として、アレンの法則というのもあります。これは1877年にジョエル・アレンが発表したもので、「同じ種の個体では、寒い地域に生息するものほど、耳、足、尾などの突出部が短くなる」というものです。理屈としてはベルクマンの法則と同じで、体温の調節が目的だと考えられています。

ベルクマンの法則は、当然人間にも当てはまります。ロシアなどの寒い地域に住んでいる人は、赤道付近の暑いところに住んでいる人たちよりも体が大きいという特徴があります。

OECDのデータ(OECD,Society at a Glance 2009)によると、平均身長が高い国は、

  • オランダ(181.7 cm)
  • デンマーク(181.6 cm)
  • アイスランド(181.3 cm)
  • スウェーデン(180.6 cm)
  • ノルウェー(179.9 cm)

というように寒い国が多く、逆に身長が低い国は、

  • スペイン(173.9 cm)
  • 日本(171.6 cm)
  • 韓国(171.2 cm)
  • ポルトガル(170.7 cm)
  • メキシコ(166.9 cm)

と、比較的暖かい国が多くなっています。オランダとメキシコでは、実に15cmも平均身長が違うのですね。

では、日本の中ではどうなんだろうと思い、データを探してみました。総務省・統計局の統計でみる都道府県のすがた 2011の中に、中学二年生の平均身長が都道府県別にまとめられています。

これを見ると、身長が高い都道府県は、

  • 秋田県 159.1 cm
  • 青森県 158.5 cm
  • 北海道 158.4 cm
  • 山形県 158.4 cm
  • 福井県 158.3 cm

身長が低い県は、

  • 岡山県 156.8 cm
  • 愛媛県 156.7 cm
  • 沖縄県 156.6 cm
  • 山口県 156.5 cm
  • 高知県 156.3 cm

となっています。確かに温かい地域の方が身長が低く、寒い地域の方が高いようです。一番低い高知県と、一番高い秋田県では3cm近くの差が見られました。これを日本地図の上に表示した図を示します。

  

左が平均身長、右は体重です。これを見ると、北海道や東北・北陸地方などの寒い地域の中学生は、確かに体が大きい事が確認出来ます。大して広くない日本でも、これほどはっきりとした傾向が見られた驚きです。

ということで、ベルクマンの法則についてまとめてみました。別にコレを知っていたからといって何か得をする事もないでしょうが、気に入った人はベルクマンの名前を覚えておきましょう。