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民主党マニフェスト2009

2009/07/27

総選挙に向け、民主党がマニフェストを発表しました。
民主党のHPからダウンロードできます。

主な政策は以下の通り。

  • 子ども手当・出産支援
  • 公立高校の実質無償化
  • 年金制度の改革
  • 医療・介護の再生
  • 農業の戸別所得補償
  • 暫定税率の廃止
  • 高速道路の無料化
  • 雇用対策

特にこれといったサプライズはなく、これまでテレビや新聞で言っていた事が大体そのまま書かれています。

点数を付けると65点といったところ。

今回のマニフェストで一番気になったのは、バランス感覚の悪さです。政府の仕事は、国民からお金を集め、それを国や国民のために使う事です。国民全員が納得するような使い方なんて出来るはずがありません。共産主義・社会主義・計画経済の歴史がそれを証明しています。

なので政府がやるべきことは、国の将来像を明確にし、それに向かって最も効率的なお金の使い方をすることです。全ての人の希望を聞き入れることはできませんから、これには当然バランス感覚が必要になります。

民主党は野党でしたから、これまでは自民党の政策に反対しているだけで良かったのですが、これからは違います。明確なビジョンというものを示さないと、色々やっているようで、結局何も出来ていないという事になってしまいます。

マニフェストを見ると、とりあえず自民党がやってきたことの反対をやっておけば大丈夫、みたいな空気を感じます。そうではなく、民主党独自の政策を掲げて欲しいものです。「ひとつひとつの生命を大切にする。他人の幸せを自分の幸せと感じられる社会。それが、私の目指す友愛社会です。」とか言われても、何のことだか分かりません^^

ということで、総論としては賛成なのですが、色々と気になる事も書かれていた民主党のマニフェストでした。以下は特に気になったところです。

国会議員の世襲は禁止

禁止するような事ではない。地盤や資金や人気だけでは当選できないような選挙システムにすれば、能力がない世襲議員は自然に淘汰されるはず。

国家公務員の人件費を二割削減

生ぬるい。安易に数値目標を出すと、それに縛られて本質的な改革が逆に出来なくなってしまう。感覚的には五割くらいは削減できそう。

大学生・専門学校生の希望者全員が受けられる奨学金制度を創設

甘やかしすぎ。どうせ遊ぶためのお金になってしまうに決まっている。

年金通帳を全ての加入者に交付

悪くはないが、その前に過去のお金の流れを明確にして欲しい。もちろん将来の会計報告もしっかりさせるような制度を作るべき。

地球温暖化対策を強力に推進する

安易な温暖化対策は経済の発展を妨げる。もっとよく考えて戦略的な行動を取るべき。

 

それにしても、表紙の鳩山代表のアップ写真はやめて欲しかったです。

グロ画像かと思いました。