なたでぽぽ  

最悪

最悪を読みました。

著者は奥田英朗さん。イン・ザ・プール空中ブランコ町長選挙の伊良部シリーズが有名な直木賞作家です。

で、本書の内容なのですが、タイトルが示す通り、最悪な出来事がとにかくいっぱい起こる長編小説です。主人公は三人で、それぞれの人の話が並行して進んでいきます。町工場の経営者、銀行員、チンピラという三人なのですが、それぞれが日々大変な目にあっています。で、話が進むにしたがって接点が見えてきて、最後には三人が一緒になって大変な目にあうというストーリーです。

タイトルからして、大体そんな話だろうなーとは思っていたのですが、本当に最初から最後まで不幸な出来事の連続でした。650ページくらいある厚めの文庫本なのですが、200ページくらいからは、さすがに登場人物たちが可哀想になってきました。何とか幸せになって欲しいなーと思って読んでいたわけですが、さすがに「最悪」というタイトルの小説でそれは望めません・・・

基本的に人間というのは他人の不幸話が好きなわけですが、やはり限度というのがあります。七割くらい不幸で、残り三割くらいが幸せな話とかだといいのでしょうが、十割全部不幸な話というのは、読んでいて憂鬱な気分になってきます。なので、感情移入しやすい人とかにはちょっとおすすめ出来ない本だと思います。逆に、他人の不幸話が本当に好きな人や、平凡な生活の中に小さな幸せを見つけるのが好きな人にはおすすめです。