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LaTeX2ε美文書作成入門

LaTeX2e 美文書作成入門を読みました。

著者は三重大学の奥村晴彦先生。TeX関係のほか、C言語による最新アルゴリズム事典などの著作で有名な先生です。

本書は、タイトルを見れば分かると思いますがTeXの入門書です。LaTeXを使った文章の作り方がひと通り説明されています。良質な本をたくさん書かれている奥村先生だけあって、非常に分かりやすく構成されています。

分かりやすい入門書というのは割とよくありますが、本書のいいところは、それに加えて余分な事があまり書かれていないという点です。これはつまり、初心者の知りたいことが過不足なく書かれているということですから、入門書としては満点です。

で、何故いまさら私がこの本を読んだのかという話ですが、それは必要に迫られたからです。研究者という仕事柄、ちょくちょく論文などの文章を書いているのですが、論文誌によっては原稿をLaTeXで書くことが推奨されています。そうすると、出版するまでの処理が楽になるというメリットがあるからです。

でも、大体の場合はWordで書いた原稿も受け付けてくれるので、これまではそうしてきました。これまで何十報か論文を出してきましたが、全部Wordです。Wordについては色々と不満もあるのですが、Windowsをメインで使っていると、やっぱり一番使いやすいのはWordということになります。

ということで、今書いている論文もWordで作っていたのですが、いざ投稿しようとしたところ、TeXで出してくれという事だったので、久しぶりにTeXを使ってみるかという話になったわけです。

思い出してみると、最後にTeXを使ったのは学部の卒業論文を書いたときなので、実に20年近く前ということになります。なので、ほとんど忘れているんじゃないかと心配したのですが、この本をざっと読んでみたところ大体のところは思い出せました。もちろん細かい書式などは色々と変わっているわけですが、基本的なところは昔のままのようなので、割とすんなり論文を仕上げることが出来そうです。

それから、昔はUNIX上でmuleとktermを使って作業していたのですが、最近はTeXworksという便利なものがあるそうで、これを使ってみたところなかなか快適です。また、インストールについても多少の試行錯誤は覚悟していたのですが、TeXインストーラ 3を使ったらほとんど自動的に出来ました。まだまだ十分とは思いませんが、ずいぶんと楽になったものです。

ということで、普段仕方なくWordを使っている人は、この本を読んで一度LaTeXを試してみたらいいんではないかと思います。